「善悪」を子どもに伝えるとき

さて、今回はものごとの「善悪の本質」と子どもにどう伝えるかについて考えてみたいと思います。子どもの価値観は親の「善悪の伝え方」が大きく影響を与えますと言うとプレッシャーになってしまいますかね💦

子育て中のお母さんの参考になれば嬉しいです。

●親が子どもによく言うフレーズベスト10●

10位 「片付けなさい」

9位 「ケンカしないで」

8位 「早く起きなさい」

7位 「おにいちゃんなんだから」「おねえちゃんなんだから」

6位 「言う事聞きなさい!」

5位 「勉強しなさい」

4位 「約束守りなさい(ゲームの時間など)」

3位 「やる気がないならやめなさい」

2位 「あんたのために言ってるのよ」

1位 「将来困るよ」

「結構、言ってるな~」と感じた方も多いのではないでしょうか。これらの言葉は果たして正解なのでしょうか。「善」「悪」が明確に決まっているものであればあえて考える必要もないと思いますが、そうではないのが悩ましいところです。

「勉強しなさい」って、親が子供時代に言われて嫌な言葉だったはずなのに、何故か子どもには言ってしまいますよね。笑

1~10位までどれも間違ったことは何一つ言っていません。ですが、子どもがその通りにしないことが必ずしも「悪」とも言い切れないのではないでしょうか。

Book Islam Muslim Quran Allah  - yscan / Pixabay
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善悪とは何か?

そもそも「善悪」とはどのように決まるのでしょうか。

一般的に「嘘をつく」事は「悪」とされています。親も子どもに「嘘をついてはいけません」と子どもに教えているはずです。

では、その教えに「根拠」はありますか?

物事はどこから見ているかで180°変わってしまいます。

幼稚園の先生「〇〇ちゃん、この部屋に来なかった?」

Aくん「来なかったよ。(ウソ)」

※〇〇ちゃんは昨日おうちで嫌なことがあり落ち込んでいたんだ。しばらく一人でいたいんだって。本当は〇〇ちゃんのいる場所を知ってるけど、先生には言うのやめておこう。

もっと例を挙げてみましょう。

「人殺し」は「悪」です。みなさん間違いなくそう思っているはずです。

ではこれはどうでしょう?

以下、ニュース記事

↓  ↓  ↓

トランプ米大統領は27日、ホワイトハウスからのテレビ演説で、米軍特別部隊の急襲作戦によって、バグダディ容疑者が自爆して死亡したと発表した。

事実だけを切り取ってみると、「人の家に勝手に上がり込んで犯罪行為をしていると思われる人間の言い分を無視して殺害した」という事になります。

アメリカという国に他国に特殊部隊を派遣して人を殺す権利をだれが与えたのでしょう。

(誤解しないでください。ISを応援しているとかテロが正義とは考えていませんよ。アメリカ批判の記事でもありません。あくまで「善悪」の決め方の例です。)

これは「善悪の判断」には根拠が無く、人間の強い意志が決めるという事実を示しています。

Toy Lego Toys Play Funny  - MikeWildadventure / Pixabay

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子どもの「感情」を大切にする

「やってはいけないこと」「みんながやっていること」は子どもだって認識しています。それでも「感情」が許さないくらい「やりたくない」んです。「ケンカ」しちゃうんです。

お母さん達が子どもに必死になって伝えようとしているのは「理性的な正しさ」とも言うべきものです。この世には、論理だけでは説明しきれない事が山ほどあります。

「こうやったら、子どもは〇〇するに違いない」

「こう声がけしたら、子どもはきっと〇〇になってくれるに違いない」

でも子どもは必ずしも親が思った通り育ってはくれませんし、親の言う通りやったところでその通りの結果がでる訳でもありません。

「お母さんの言う通りやったのに!」と子どもに変な言い訳の機会を与えることになってしまうこともあります。 ( ;∀;)

ここで大切なことが、親が何を基準にして「善」と捉えているかです。

前述した通り「善悪」は人間の意志が決めています。「殺人」ですら理由をつけて「善」に分類しているケースがあるくらいです。親が子どもに「善悪」を語る時に客観的な軸は実は存在しません。親が何を信じ、何を子どもに伝えたいかで変わって来るのです

「自分の子どもが不登校である」

これまで「善」とされて来ているのは「学校へ行くこと」「みんなと同じことができること」でした。親も当然これを踏まえて子どもに「善」と思われることを求める訳です。いわば社会が決めた「善」に縛られて子どもに向き合った状態です。

これは親が悪い訳でもありません。「同調圧力」に逆らって「世間の悪」を「善」だと言い切れる人なんてそうそう居るわけではありませんから。

※だから、新たな「善」を作るときは一人ではダメだと思います。仲間を作ってみんなで束になって向かって行かないと勝てません。おっと、これは別の話だ・・・。

学校に行きたくないという子どもの「感情」はそれとは真逆の方向に向いています。その状態の子に「善」と思われることを求めるのは、イコール学校へ行かない子どもの状態が「世間の悪」だと言っているに等しいのです。

ここで絶対的な真理は「人間は社会性動物」であるということです。

人間は何らかの形で他者と関わらなくては生きていけません。これは生物学上、間違いないこと。学校へ行かなくても「人と関わる」ことは普遍です。そこからその子の未来を考えていく事が重要です。

子どもの感情を100%受け止める ⇒ 他者との関わりを作る ⇒ 一緒に考える

この流れで「善悪を一緒に考える」事が、一番子どもに伝わると思います。

※ここで大切な事は根拠はないけど「親が子どもを100%信じ切っている状態」であることです。思い込みでいいと思います。それが事実となり子どもの中で「善」になっていきます。

「僕が不登校の時に親が自分を信じてくれたから、今 〇〇〇~。」

自分の行動が「善」と認めてもらった子は自信を持って生きていくことができます。

子どもを100%信じる仲間に、ぜひご一緒させていただきたいです。

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