マネジメントとは?その①

Cat Work Technology Pet Cute Pc  - makieni777 / Pixabay

★いいチームを作ろう!

●はじめに

社会人になって3~4年すると会社でも後輩ができます。

このブログを読んでくれている人の中には「お前もそろそろマネジメントスキルを身につけないとな」なんて上司から言われている人もいるのではないでしょうか?

私はこれまでの人生の中で数回、転職をしています。そして、幸運なことに「マネジメントをする」立場になったこともあれば、不幸にも!?「最悪のマネジメント」をされる立場も経験することができました(笑)。

その経験を振り返るとマネジメントはそれをする人間の生き方、「人生観」が色濃くでてくることに気づかされるのです。まさに「仕事=人生」ですね。

ここではマネジメントの一般論を私自身の恥ずかしい体験?!や見聞きした様々な組織を例に挙げながら楽しくお伝えしていきたいと思います。人を動かす立場に立ち悩んでいる管理職のみなさんも、動かされる立場に立っている従業員のみなさんに少しでも有益なものになればと思います。

Brainstorming Team Idea  - geralt / Pixabay
geralt / Pixabay

●そもそもマネジメントとは?

ドラッカーはマネジメントの目的を以下のように述べています。

1、組織が果たすべきミッションを達成する

2、組織で働く人を活かす

3、社会に貢献する

この3つがマネジメントの役割といわれています。管理職の心得として多くの人はどこかで聞いたことのあるような内容なのではないでしょうか。

今回は組織づくりのスタートのである「創業期」のとある事業所を例に挙げ、マネジメントの前提となる「理念の大切さ」についてお話したいと思います。

●組織を束ねる”理念”

ここでお伝えするのは創業期のある事業所で実際にあったこと。「1からモノをつくれる!」と好奇心旺盛なスタッフが集まり、たくさんのわくわくが始まるはず…。

そして、いよいよ開所。メンバーは日々の業務を精力的に進めていたのでした。

そんなある日。

とあるミーティングで法人の名称の由来にもなった理念についての話になりました。そして創業者から耳を疑うような言葉が出てきたのです。

創業者「そんな事言いました?」

実はスタッフの1人は、その法人名の由来を聞いてとても共感し転職を決意してました。(自分の考えととても近いもので心がウキウキしたらしいんですよ。)衝撃が大きすぎてしばらく言葉を失っていたとか…。

(その事業所の管理を任されていたそのスタッフが方角を見失ったことは、個人ではなく組織全体にとってとても大きいことでした。)

スタッフ「いや、だって以前にこうおっしゃっていたじゃないですか…。」

全く悪びれない様子で楽しそうに会話を続ける創業者。今思えば、この方も初めての組織づくりで手探りの状態だったのでしょう。

ただ不器用でも自分の創業への思いを誠実に語ってくれれば人はついて来ます。そこが感じられないと人が離れていきます。これってもうマネジメントではなく「生き方」の問題ですよね。

組織づくりを「家を建てる」ことに例えるとすると、理念は基礎の部分。土台です。この創業者はスタート早々にできかけていた基礎を自らパワーショベルで破壊してしまった?!事に気づいていませんでした。

他のスタッフは違和感を感じている者もいれば、全く感じていない者もいて反応はさまざまでした。ですが、これが事業を混乱させるきっかけとなりました。

Western Southwest Utah Sego  - mdherren / Pixabay
mdherren / Pixabay

●”理念”崩壊が招くこと

”理念”というと「ああ、会社の朝礼でいつも唱和させられるアレね」など、あまり重要なものだと認識していない人もいると思います(従業員の方は面倒くさがっちゃダメですよ!笑)。

でも実はアレ、とっても重要なんですよ。

創業者によって「”理念”がちゃぶ台返しにあった」あの事業所では具体的に以下の点に大きな影響がでました。

①サービス(商品)の中身

②広告物

③日々の事務仕事

まずは①から。ある社内ミーティングの場での創業者の発言。

「今は売上が大事。だから、お客様のニーズに合わせてこちらが柔軟に対応していきましょう!(これはもちろん一理あります。)」

スタッフ「スタートが肝心です!ニーズへ応えることも大切ですが、理念を頭に置いて何を提供する事業なのかをしっかり固めることが必要だと思います。まずはしっかり売り物を決めましょう!」

結局スタッフの意見は聞き入れられず…。

例えていうなら「ウチはラーメン屋だけど寿司もだそう。」というくらい統一感が出ない商品構成になってしまいました 涙。

当初想定していたサービスとは異なるものが突然生まれ(時間帯・サービス内容が不明確)問い合わせの電話対応でスタッフがしどろもどろに…

スタッフも困惑しながら日々自信無さそうに業務にあたっていたとか。

これは、決していい状態とは言えませんよね。

マネジメントの基本である「組織で働く人を活かす」の逆を行ってしまいました。

S%C%BCtterlin Old German Scripture Write  - Carola68 / Pixabay
Carola68 / Pixabay

そして②

新規事業所のパンフレット内容企画ミーティングを開いた日のことです。

パンフレット中の「代表からのメッセージ」の部分に議論が及んだ際にこんなことが起こりました。

スタッフ①「創業者からのメッセージのページは理念と通じる所だから、変更はかけずにそのまま行くべきです。」

そのスタッフは”理念”を大切にしていたんですね。

スタッフ②「ここの文言はこう変えたほうがいい。一般的にここは~~」こんな感じの発言。

(自分の「持論」を展開。理念は年頭に無いようでした)

創業者はスタッフ②の意見をそのまま受け入れ「それでいいです」とさらり。自分のメッセージをスタッフ②のコメントに差し替えてしまいました

”理念”(思い)を大切にするスタッフ数名が必死に抵抗したのですが力及ばず。合意形成できぬままパンフレットは印刷されてしまったということです。

結果、パンフレットは統一感のない粗悪品が完成…。(信じられないかもしれませんが時間帯すら意味不明の状態だったらしいです)

現在、職員もお客さまもパンフレットの存在をほとんど認知していません。

「あったけ、そんなの…。」

マネジメントの「社会に貢献する」ためという目的は崩れ、事業内容を知っていただく広告物が全く意味をなさないものになってしまいました

明らかに”理念”が壊れていることが原因です。

Gears Symbols Icon Gear  - geralt / Pixabay
geralt / Pixabay

最後に③

この事業所では月ごとにサービス予定を組んでカレンダーにしてお客さまにお渡しすることをしていました。

単純な業務に見えますが、実はこれも”理念”に通じています。「お客さんが活き活き楽しめる内容にしよう」とスタッフが作りこんでいたカレンダーでした。

とある日。

創業者「事業所の外にはしばらく出ないようにしましょう。」

「えー!安全第一はわかりますけど、これでは何を提供するサービスかわかりません。しかもカレンダーはどうするんですか?」と必死の訴え。

結局、サービスカレンダーを作る業務はなくなってしまいました…。

これまでの仕事っていったい…。

理念が無い ⇒ サービスが頻繁に変わる ⇒ ルーチンワークが変わる  

負のサイクルが回り始める。

Friendship Hand Hondenpoot Together  - Sonja-Kalee / Pixabay
Sonja-Kalee / Pixabay

●まとめ

1、商品は”理念”から生まれる!(理念が変わるとサービスが変わる)

2、理念は事務作業にも大きな影響を及ぼす!

(やらなくてもいい仕事を生み出すこともある)

3、人を束ねる理念。前提となるのは「誠実であること」

追伸

最近、オンラインで学習指導をしたりブログを書いているとWi-Fiが重くなってきた…

ちょっとWi-Fi強化&見直しをしようと思っている人にお勧め!

↓  ↓  ↓