●チームビルディングについて
さて、今回はチームビルディングについて考えてみましょう。
前にも触れたとおり”理念”が存在してリーダーに”責任”の意識があることを前提としてこの話は成立します。
そもそもチームビルディングとは組織のパフォーマンス向上を図るための活動を指しています。組織を開発する方法として、近年注目を集めるようになってきています。
よく似た言葉に「チームワーク」があります。1人では達成できない目標をみんなで協力して成し遂げるという意味では共通している部分があります。異なるのは、リスクを伴いながらもイノベーションを起こすことのできるチームを目指すという点です。
また、チームビルディングはメンバー一人ひとりの成長をニュアンスに含んでいるという点でもチームワークと違います。
<チームビルディングのアプローチ方法>
- チーム目標の調整(チーム目標が各人の”自分事”になっているのか?)
- メンバーの関係の構築(”理念”に忠実でないと必ず人間関係に問題が生じます)
- メンバーそれぞれの役割の明確化(”責任”が存在しないと一人に過剰な責任がいきます)
- チームが抱える問題の解決策の発見(”責任”が存在しないと問題解決は棚上げとなります)
これらのアプローチを通じてチーム内の関係性を強化し、パフォーマンスを上げていくのです。メンバーが充実感をもって仕事をしていればチームの可能性も拡がっていきます。

タックスマンモデルについて
次によく使われる「タックスマンモデル」についてまとめておきたいと思います。
メンバーに求められる重要な要素についても同時に挙げておきますね。
●形成期
形成期はメンバーが決まり、チームが形成されたばかりの段階のことです。この段階では、メンバー同士の理解が不十分で目標も不確かなため、チーム内に緊張感があります。次の段階に進むためには、メンバー同士が互いのことを知り、目標達成を妨げる要因・課題をリーダー主導で見つけることが重要です。
●ポイント…メンバー同士の緊張感を和らげるような陽気なメンバー。
この時期はとにかく楽しく!お互いを知ることが大切。
(私は駄目ですね(笑)。すぐにむきになりますから…。)
さりげなく方向付けしてくれる人がいたら最高!
そして次の混乱期に導くストーミングを起こせる勇気を持った人が重要です。
●混乱期
混乱期は”Storming(ストーミング)”とも呼ばれます。
混乱期は仕事を始めてすぐの時期で、メンバー同士の主義や主張など、意見が激しくぶつかり合います。メンバーの意識や関心は、チームの目的や目標ではなくお互いの行動や考え方、たとえば資料の作り方や会議での発言などに向いている状況です。
次の段階に進むためには、意見の対立を恐れずに議論を通じて相互理解を深め、チームの抱える課題の解決方法を見つける必要があります。
●ポイント…意見の違う人間を排除するのではなく”理解”しようとする姿勢。
重要なのは”理念”に基づいて自分の意見を出しているかどうか。
持論をぶつけ合うことも必要ですが、「一致点」を見つけるためにはお互いに”理念”を念頭において話しているかがカギになります。
そこが念頭にないと「批判」を「否定」ととってしまい最後は相手の人格否定になってしまいます。
時にはとんでもない泥仕合になることも……涙。
●統一期
混乱期の次は統一期(Norming)と呼ばれます。
混乱期で思いのたけを出し切った組織はメンバー同士の行動や思考の特性を容認するだけでなく、チームとしての目標を共有しつつ、一定のルールの下でまとまった状態になります。
ただ中途半端にぶつかり遺恨を残したままだと統一期にはなかなか移行せずに、組織が崩壊してしまいます。
それを乗り越えることができれば、組織としてのまとまりだけでなく、メンバー一人ひとりの個性が存分に発揮できる状況になります。
●ポイント…前述したとおり「混乱期」にメンバーが全てを出し切ることが大前提です。その上でメンバーの個性を認めながら「理念」との一致点を自分ではなく、他のメンバーから伝えられる状態を目指すとよいと思います。
「さっきの意見なんだけど、あれは私にはない発想だ」
なんて言葉がけができるといいですね。
●機能期
統一期の次は機能期(Performing)と呼ばれます。
機能期ではリーダーの指示がなくても自律したアクションが取れるようになります。蓄積した成功体験が生かされ、チームとしての成果も出るようになるのです。
混乱期を乗り越えた組織なら置きえませんが、リーダーが自分の虚栄心を満たすためにその組織を率いているのであれば「自律したアクション」は認めません。
私がこれまでに所属してきた組織で、
ここまで到達しているなと感じた組織は残念ながらありません。
●散会期
機能期の次は「散会期」と呼ばれます。
メンバー同士がそれぞれの時間的な制約やビジネス状況の変化、
目的達成などを理由にして、相互関係を終結させた状態になります。
終わることは必ずしも悪いことではありません。
目的が明確だったからこそ「目的は達成した」と言えます。
目的が明確だったからこそ時代の変化を感じ、
このビジネスがこれからも必要かどうかが判断できるのです。

●アプローチ
●チームの目的を何度も確認する
形成期⇒混乱期で一番のポイントは「自己開示力」だと思います。
相手を見合って自分の考えを押し殺しているようでは
「混乱期」を創り出すことさえできず、
永久に「ただの集まり(形成期)」の状態から脱することはできません。
ここでは自分の人生観、感情をすべて出し切りましょう!( `ー´)ノ
私は結構「混乱期」を演出します。
相手にとって辛辣な言葉を投げかけることもあります。
それをしないと相手の本当の動機がわからないからです。
ただし、相手のキャパをしっかり見極めないでやりすぎると
ただ単に嫌われて終わります……😢
●役割分担をする
混乱期⇒統一期のポイントは役割分担です。
ただし、最初からこれをやりすぎるとメンバーは組織の全体像が見えず
「役割の範囲ができていればOK!」
という小さな思考・動きになってしまいます。
役割分担の際に気を付けたいのが適材適所という要素。
メンバーの得意・不得意を互いに把握したいですよね。
そこでメンバーの特性をお互いに理解するのにおすすめなのが、
「ストレングス・ファインダー」です。
これは人間に共通する資質を34個あげ言語化したもので、
ネット上で診断することができます。
(書籍⇒「さあ、自分の才能に目覚めようストレングスファインダー2.0」
を購入してコードを取得する必要があります)
詳しくはこちらで検索!
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https://www.gallup.com/cliftonstrengths/ja/254039/strengthsfinder.aspx
診断すると自分の上位の資質が5つわかります。
面白いですよ。
ちなみに私の上位5つの資質は…
1、最上志向
2、ポジティブ
3、親密性
4、成長促進
5、責任感
でした。
自分ではとてもよく当たっているなという感想です。
書籍ではその強みの活かし方などが書いてあります。
ぜひ読んでみてください。
他のメンバーとこの特性について話し合う時間をとった経験があるのですが、
話がとても盛り上がり、気づいたら3~4時間経っていたのを覚えています。
個人的には「個別化」の特性を持つ人と仕事をすると、
とてもスムーズに行くことが多いです。
いずれにしてもメンバーがお互いをよく知るということが重要ですね。
★★★特性を活かした仕事を探している人はこちら★★★
(私自身も個人事業主にチャレンジする決意をする前は
何社か登録していた時期がありました。)
↓ ↓ ↓

チームビルディングが機能すると…
1、チームのパフォーマンスの向上
一番はメンバーの主体性が発揮される状況ができるということです。
通常は他のメンバーの苦手な部分に目が行きがちです。
ですが、上手くチーム形成ができれば、
「どうやったら人を活かすことができるか」
という思考回路になっているので、
出来ない部分にばかり目が行くことはなく、
結果として最適な役割分担ができていきます。
2、コミュニケーションの活性化、マインドセットの醸成
チームビルディングが成功すると、
自分たちが社会に何を果たしたいかを共有し
活き活きと働いている状況になります。
また、様々な属性を持ったメンバーが互いに認めあいながら
効率よく仕事が進んでいくようになり生産性が飛躍的に向上します!
個々を活かした組織づくりと言葉でいうのは簡単ですが、
現状把握をしっかりしてポイントを押さえておかないと
せっかく良いことをしたいと思って作った組織がうまく機能しません。
いい組織を作りたいですね!
