子育てについて④

子どもは面白いものに興味を持つ

突然ですが、みなさんは好きなものは何ですか?何か興味があるものはありますか?これは先日、さざれいしで一緒に勉強することになった小学6年の子とのやり取りです。

オンラインでも実際の対面でも子ども達と講師の信頼関係はとても大切なものです。

子ども

「バレエを習っていたこともあるよ」「フラダンスもやってた」「今はドラムを習っているんだ」「猫を飼ってるんだよ」

わたし

「高校時代は野球部だった」「ミニバレーをやってたけど最近できてないな・・・」「音楽は最近、あいみょんが好き。でも、いいおじさんがあいみょんって恥ずかしいな。」

子ども

「自分が好きなものを恥ずかしいなんて思う必要ないよ」

なんて勇気づけてもらっちゃいました。彼女は自分の「好き」を大切にしている子なんです。

さて、今回は子育てと「脳科学」を結び付けながら「好きになること」が子どもの成長にとってとても重要であることをお伝えしていきます。

Learn School Nursery School  - geralt / Pixabay
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「脳科学」において「面白い」と感じることは・・・

ここからのお話は『素質と思考の「脳科学」で子どもは伸びる~林成之著』の内容を参考にさせていただきながらお伝えしていきます。

まず、人間の脳細胞には「仲間になりたい」「生きたい」「知りたい」という本能が「神経由来の本能」として刷り込まれています。この本能を理解して子ども達に接することがとても大切になってくるのです。

人間は集団で生きる動物(社会性動物)です。生きるために「仲間になりたい」という本能を備えており、無意識のうちに他人と仲良くしようとするのです。そのスタートとして幼少期は親や信頼できる人と「仲間」になるのです。

ここで子ども達は上手く「仲間」を形成できると今度は、その相手の興味・関心に意識が移っていきます。これを「同期発火(脳のある部位が興奮活動をすると神経伝達回路がその周辺に無くても興奮が順々に伝わっていくというもの)」の伝達と位置付けます。

例)誰かが悲しい思いをしていると、その近くにいる人も、2人の脳の神経回路がつながっているわけではないのに、悲しくなる。

確かにお父さんが釣り好きなので子どもも釣り好き、お父さんがアウトドア派だから子どももアウトドアが大好きという事がとても多く見られます。

この同期発火の原理を先生と子どもとの関係で考えてみましょう。先生が興味を持っているものを楽しそうに伝えていると子どもに同期されます。

そして、子どもは楽しそうに話す先生が魅力的に映り「好き」になります(仲間になりたい本能発動!)。逆も言えますね。仲間になりたいから、その人の興味・関心ごとに興味が湧いてくる。

そして、先生の興味は子どもの脳の中で同期発火し興味・関心を共有し理解もどんどん進むのです。

ポイント①

子どもの好奇心を育てるために

・大人が好きなものを子どもも好きになる可能性が高い

・どの子も「仲間になりたい本能」を持っている
(集団が苦手な子も多かれ少なかれ持っている)

ポイント②

子どもに好きになってもらうには?

 ~子どもに好かれる要素の例~
・物知り(専門的識がある)

・多趣味  
・会話が面白い、楽しい 

・安心感がある
・優しい   

・気分にムラがない
・いい話をしてくれる 

・叱るときは叱る など

Skills Can Startup Start Up  - geralt / Pixabay
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自己報酬神経群を伸ばす

もう一つ大切なことは「自主性」を育てることです。一般的に自主性は7歳~10歳の間に成長すると言われています(あくまで目安です💦)。

現在の日本の教育は「言われた通りにやる」ことに重点を置きすぎていて、それに慣れてしまった子ども達は総じて自分で考える力が低いです。

「自主性」は自分で考えたことを自分で成し遂げることが脳にとってのご褒美とする「自己報酬神経群」によって生み出されます。親がわが子に向かって「ああしろ、こうしろ」と言う事は子どもの自己報酬神経群の働きを阻害してしまうことになるのです。

山本 五十六(連合艦隊司令長官)の名言

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」

「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。」

「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」

は脳科学の観点から見ても信頼関係や自主性を重んじていることから、とても理にかなっているということができると思います。

「うちの子、本読まないんですよ・・・」と嘆く親御さん自身があまり本を読まない方だったりします。早めに読書好きな別な大人に預けた方が良いでしょう(ぜひ「さざれいし」に!笑)。

   

●最後に・・・

子ども達を本当の意味で伸ばすのは周りにいる大人たちです。「教えてやろう」という上から目線では子ども達はついてきません。

「甘やかすのは良くない。」という方もいらっしゃいますがちょっと意味が違いますね。😂

同期発火をたくさん起こせるようにまずは大人がわくわくする事が、子どもにとって一番良い影響があるようです。

これは一人の人間では無理です。

だって、何にでも興味・関心が旺盛で子どもを100%信頼しきって任せるパーフェクトな大人になりなさいと言われても無理ですよ。

だから、子育てはみんなでするべきなんです。

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